はい、では、保留ということで、アイアンを打ってみましょう。

はーい。パシっ！

おー、いいですね。ちょっと意外です。
このアイアンは先調子なので、トップするかなと思ったんですが、いまはちゃんと入りましたね。続けてください。

はぁー、緊張します。
アイアンは結構、右に出てしまうことが多いんです。

トラックマンみてみましょう。
アイアンは、完全にアウトサイドイン軌道になっています。
さっきまでまっすぐでしたよね？どうしてでしょう？

緊張のせいかもしれません、、、もう一回やってみます。
バシンっつ！バシンっつ！

うん、全般的に、フェースがかぶっていますね。オッケーです。
ドライバーの当たり具合に比べてどうですか？ちょっと別人みたいですよね。

じゅくちょうコーチ、そこまでは思ってませんでした。
でも、心もとなさは感じています。

そうですね。その心もとなさが、セカンドショット以降のスコアの積み上げに繋がっていそうですね。

アイアンは、左右のブレと、飛距離のブレがとてもあります。

そうですね。アプローチはどうですか？

やってみます！

50ヤードくらいの気持ちで、打ってみてください。

50ヤードくらいだったら、SWですかね？落ちた先から、たくさん転がってほしいときにPW、そうでないときはSWって感じです。ただSWはとても右に行きます。

なるほど。ちょっとみやっしー、このクラブで同じように打ってみてもらってもいいですか？

なんの番手かは見ずに、ですね。

パシっ！あれ、なんだかうまくいきました。このほうが右に行かないですね。これ、なんですか？

何が違うって、クラブの性能の問題ですね。
SWって、ソール部分にバウンスがある分、突っかかりやすいんです。そしてロフトが寝ている分、振りが大きくなりますね。そうすると必然的に、ミート率が下がるんです。アプローチにSW使う人ってとても多いんですが、実はとっても難しいです。

そうなんですか？

SWって、ボールが上に上がるんですが、その分、距離感のコントロールをしないといけないですよね。上から落ちるので止まりやすい。そうすると、キャリーを出す必要が出てくる。キャリーを出すためにはふり幅を大きくする必要があります。振り幅が大きくなるとミート率が下がるので、距離にブレも出やすくなりますね。それだったら、9番アイアンとかで、パターのように小さい振り幅で打ったほうが、距離感も合わせやすいし、ミート率も下がりません。下手したらUTとかのほうがいいときもありますね。そうやって、ミスが出ると、グリーン周りで打つ回数も必然的に増えて、100切りがどんどん遠のいていきます。

グリーン周りでSWを持つときは、3、4回打つことを覚悟してます。

それはしなくていい覚悟です笑。これは変えましょう。
アプローチは、カップに寄せるのではなく、グリーンに乗せるという意識に切り替えましょうか。そうしたら次はパターで打っていけるわけです。寄せよう寄せようとして、ミスを招いているかもしれないですね。みやっしーの課題、ここまでで2つ見つかりましたね。セカンドとアプローチです。

私、ティショット、セカンドでナイスショットが続いて、グリーンが見えてきても、ぜんぜん安心できないんです。ここからが私の本番というか、正念場って感じで。

本当の闘いはアプローチから始まっているわけですね。

グリーン周りでトラブルに遭うか遭わないかによって、そのホールのスコアが大きく変わってくるんです。ナイスショット続いてたのに、結果7オンだったね。とか、でも2パットだったけどね。とかです。

はい、2パットってことは、パターはそんなに悪くなさそうですね。以前、一緒にラウンドしたときも、途中からタッチが合ってきていたので、あとは距離感だけなのかなって感じてました。そこは、90切りとか80切りとか、次のステップですね。いま100切りの段階だと、考えるべきはセカンドと、グリーン周りです。SWを使うシーンを極力減らしましょう。

わかりました！

では、アプローチでは基本的に、PWで行ってみましょうか。

わかりました！PWですね。（バシっ！）

気づいてないかもしれないですが、さっき、あそこに打ってくださいって言ったところのちょうどにボールが行ってます。
ほら、おんなじ所にボールが集まってるでしょう？
みやっしー、歴代コーチに教わってきてるだけあって、思ったより上手ですね。

ふふふ。歴代コーチ、ありがとうございます！

これだけボールが上がっていれば、バンカー越えなんかも問題なさそうですね。バンカー越えにSWを使うと、ダフったり、ハーフトップして結局バンカーに入ってしまうリスクがとっても高いんです。意外とPWでポーンと軽く打ったほうが、ボールが落ちてからのランは出てしまいますが、バンカーに入ってしまうという悪いほうのミスは避けられるわけです。PWはバウンスもSWほど出っ張っておらず、滑ってくれるので、突っかかりにくいです。

SWはこのバウンスが、バンカーでショットしたときに、ヘッドが下に潜り込みすぎずに、砂を爆発させてくれるように作られています。これが、ラフや花道で使うと、このバウンスは逆に、抵抗が大きくなってじゃまになってしまいますね。これがSWでアプローチをする難しさなんです。

「SWはサンドで打とう」ということですね。わかりました！

ツアープロみたいにロブショットを打ちたければ別ですが、あまりそういうシーンはないですよね？
なので、SWはバンカーの中でしか使わないという方法もあるわけです。

距離によってSWとPWを選ぶんじゃなく、バンカー以外はPWで、振り幅を変えればOKということですね。シンプルでわかりやすいです！

そうですね。ミスの確率も減りますし、迷わない、それでいいと思います。みやっしー、バンカーは得意ですか？苦手とか、ホームランが出ちゃうとか。

苦手意識はないです！

ではアイアンは、SWまでが入っているセットで探していきましょう。あとはセカンドで、右に行ったり、トップしたりダフったりするミスがなくなっていけば、確実にパー4で3オンが担保できるわけです。3オン2パットでボギーですから、ボギーペースなら90ですよね。

今日、ほんとに何がいいかって、「みやっしーは悪くない」って言ってもらえたことです。

え、いままで自分が悪いと思ってたんですか？

もちろんです！ナイスショットが出ないのは、自分のせいだって。練習して打ち方が良くなれば上達するし、ボールに当たるようになれば、飛距離も伸びるし、練習を重ねれば、まっすぐ飛ぶようになって、100切りもできる！って思って生きてきました。

うーん、たとえば、トップモデルの人が、自分に合ってない靴でうまく歩こうとしても、できないですよね？

あ、歩き方が良ければ！練習すれば！
いや、でもちょっと違うのかな？

歩き方がよくっても、合ってない靴で歩こうとしても、靴擦れもするし、バランスも崩しますよね。

それはもう、歩き方（練習）でカバー。

なんだかスポ根とか、精神論みたいになってきましたね。それが、道具に合わせているっていうことですね。

道具に合わせてる！そんな自覚はまったくなかったです。自分で選んで買ったクラブたちなのに、そのクラブたちに囚われていたと！！！

まぁ、そういうことですね。
一般的には、一定のスイングを常にしていくほうが、ナイスショットの再現性も高まるので、どんなクラブを持っても、同じタイミングで同じように打つほうが、ナイスショットに繋がりやすいですよね。みやっしーの場合は、ナイスショットを再現しようとして、同じように打とうと努力しているのに、クラブの性能がバラバラになっていることで、クラブによってはミスショットに繋がってしまっている。そんな傾向があると思います。

なんと！！！

みやっしーの打ち方が悪いとか、自分のせいとかではないです。
あとは、自分のいまの打ち方に合った道具を選択しなおせば、次に考えるのはマネジメントだけになるわけです。

これ、いけますね、100切り！

そうです。今回の課題の本質は、いまのみやっしーの打ち方に合ったクラブを使うということが一つ。あとは、ラウンドする際も、自分の身の丈にあったクラブを選択するということです。

己を知る、ですね。

そうです。では次回は、いまのみやっしーに合ったクラブを探しに行ってみましょう。

はーい、楽しみにしてます！

100切りできないのは、自分の練習量が足りないからだと思っていたので、今日はほんとうに驚きの連続でした！
トラックマンのいろんな数値で、丸裸に！っていうのも、すごく緊張しましたが、じゅくちょうコーチに数値面でもたくさん褒めてもらえて、とっても嬉しかったです。
クラブの特徴のお話はちょっと難しかったですが、この機会に、自分に合うクラブに出会えたらいいなと思います。100切りに向けて練習も続けつつ、新しいクラブを探しに行こうと思います！！！