今年の1月1日から、クラブのアンカリングが禁止されました。アンカリングとは、パターの長さにかかわらず、クラブエンドや手の一部をからだに固定する打法(全クラブに適用される)ですが、規制するほど優れているのでしょうか。
アンカリングで最も有名でカッコ良く見えた選手といえば、2013年にマスターズチャンピオンとなったアダム・スコットでしょう。規制に向けて、2015年シーズン開幕当初はショートパターに変更し、マスターズからはまたロングパターに戻しましたが、昨年のプレジデンツ・カップからはショートパターでプレーしているようです。
彼のストローク・ゲインド:パッティングをみると、2008年シーズンでマイナスに転落するも、アンカリングにしたシーズンからは徐々に改善され、2013年にはプラスに転じていることから、彼にはアンカリングがマッチしたのでしょう。
アンカリングでメジャータイトルを獲得したのは、キーガン・ブラッドリー(2011年全米プロ)、ウェブ・シンプソン(2012年USオープン)、アーニー・エルス(2013年全英オープン)とスコットの4人だけなのに、当時アンカリングプレーヤーの勢いがあったことから、問題定義され今回の規制となったようです。
シニアでは、ベルハルント・ランガーが1996年から使用していますが、彼は慢性の腰痛持ちだから、今回の規制が一番深刻なのは彼かもしれないですね。
日本では、吉田弓美子が長尺パターを封印して「中京テレビ・ブリヂストンレディス」に勝つなど、昨年は何かと話題になりましたが、今シーズンは国内外問わず元アンカリングプレーヤーのパッティングに注目しましょう。